POCO A POCO
第8号 99年11月5日

      ドミニカ共和国 埜口 香代子

◎またまたなんてご無沙汰してしまったことでしょう。前号第7号から3ヶ月ぶりです。そうです、間もなく11ヶ月。この間にもいろいろなことを体験しました。まずは遅くなりましたが、夏の旅行の報告から・・・。

☆ドミニカ北部旅行
夏休みは8月1日〜8月31日の1ヶ月間でした。その内、6日〜18日までの13日間は他の隊員とドミニカ北部を回る旅をしてきました。情報も少なく、どうなるかわからないなあと思う所もありましたが、だんだん慣れてくると「まあ、行けば何とかなるさ」と思うようになるもんです。私たち隊員はそう大したお金はもらっていないので、とにかく安くあげることがポイントでした。また、荷物は3〜4日用くらいの装備でザックに詰め込み、できるだけ少なくしました。さあいよいよ出発です。今まであちこち行きましたが、行き当たりばったりの殆どあてのない旅は初めてです。ちょっとドキドキします。全行程を書くにはとてもスペースが足りませんので簡潔に説明しますと、今回の旅行の目的は、「北部制覇」だったので北東部のサマナから北西部のモンテ・クリスティまで行くことにしました。サマナまでは途中グアグア(小型バスで高速バスより安い)に乗り、その後船でわたったのですが、時間にルーズなドミニカでは当たり前のことですが、船の時間に間に合わなくなりそうになり焦りましたが、もう間もなく船が出るという寸前に「ちょっと待った!」の一声で船が待ってくれました。本当に運が良かったです。サマナは日本の漁村によく似ています。栄養士の隊員が活動しており、他にも「海王さん」というまさに海を愛するとても素敵なおじさまもいらっしゃいます。この時は天然のうなぎの蒲焼きを食べさせてもらいました。川にたくさんいるそうですが、ドミニカ人はうなぎを食べる習慣がないそうです。隊員の家に2日泊まり、次はここも看護婦の隊員がいるラステレーナスへ。ここは主にヨーロッパからの旅行者がリゾートに来るそうです。観光地なので店やホテルが多いのですが、その数の割りに旅行者はそう多くないのでそんなに高くないのです。今回の旅行で1番気に入ったところです。何がいいかってまず、海が静かで綺麗。綺麗な桜色の貝や珍しい貝がたくさんある。人が少ない。何日ものんびりするのに良い所なんです。貝はペットボトルに山ほど拾いましたから、もちろん日本に持って帰るつもりです。夜は海辺を散歩しながら満点の星空を眺めていました。サントドミンゴでは見られませんから。ここにも2日泊まり、ここからがまったくあてのない旅でした。グアグアに乗り、サンチェスという町まで戻って今度はリオ・サン・ファンという町に行きました。ここは「海が綺麗だよ」という情報だけでした。そんなに大きな町ではありませんので、私たちのことはすぐに町で噂になりました。なにやら変な東洋人が来ているぞ・・・という感じです。でもコルマド(売店)の人に泊まる所を聞いて宿を確保しました。食事は外の食堂に行き、そこのおじさんに、どこに綺麗な海があるのか、またどうやったら行けるのかを聞いて次の日に泳ぎに行きました。ここもよかったです。知らない土地でも声をかければすぐに仲良しになり、良くしてくれます。この町にも2泊して次の町へ。予定ではプエルト・プラタという有名なリゾート地に行くことにしてましたが、ホテルがないとのことで違う町に宿を取りました。もっと手前のカバレテという町です。ここはホテル通りという印象を与える本当に小さな町ですが、通り沿いはかなり高かったので、これまたコルマドのおじさんに安い所を知らないかと聞いたら、丁度そばにいたドミニカ人が「私の従姉妹が部屋を持っているので、紹介してやる」と言われてのこのこついていきました。モトコンチョ(バイクタクシー)で5分くらいの所に4,5階建てのアパートが2棟建ち並んでいました。長期滞在型のホテルで、交渉で家主さんが食事も作ってくれます。ここにも2泊、1日はプエルト・プラタを観光しに行きました。琥珀の博物館や昔の砦などが残っており、なかなかおもしろい町でした。宿はかなり気に入りました。部屋は広かったし、4人までは同じ値段です。4人だと1人当たり、1泊1000円ちょっとです。この頃はちょうど「ペルセウス流星群」の時期だったので、テラスで星を眺めていました。少し曇っていましたが、それなりに綺麗でいくつも流れ星を見ました。残念ながら願い事は出来ませんでしたが。次はルペロンという町へ。ここはコロンブスが到着した町ということで遺跡等も残っています。観光客も多いらしいです。ここに行くのは今回の旅で1番最難関だろうと予測していました。自分たちが利用できる交通機関があるか・・・。でも聞いてみると何とかなるもんです。タクシーがあったのですが、交渉で少し値切りました。この町では食堂のおばちゃんに良くしてもらいました。タクシーのおじさんに交渉して案内もしてもらいました。ここには1泊でしたが、良かったです。それから幾つかの町を経由し、グアグアを乗り継いでいよいよモンテ・クリスティへ。途中、サンティアゴという第2の都市にも寄りましたが、かなり大きくビックリしてしまいました。ここも少し町中を歩きました。さてモンテ・クリスティはこれから観光地化されていくという町で何があるかなと期待していきましたが、足がないのもあって綺麗な海にはたどりつけませんでした。ここでは塩田を見つけました。ホテルは今回の旅行で1番快適でした。ここには2泊です。これで一応北部制覇を達成できました。帰りは下るのですが途中、コンスタンサというドミニカの避暑地に行きました。ここには隊員の他に専門家の人もいて今回は専門家のお宅に泊めてもらいました、年中暑いドミニカでもここでは冬に暖炉を使うそうです。周りが山で緑が多くとても涼しかったです。窓からの広大な眺めは他の隊員曰く「北海道の富良野」だということです。残念ながらここには1泊でした。でも夜はふかふかの布団を掛けて寝ました。幸せでした(^-^)。そして次の日18日は再びグアグアでサントドミンゴに帰ってきました。首都ってどこも同じですね? なんて人が多くてゴチャゴチャしているんでしょう。帰ってきたとたんに現実に引き戻されたようで・・・。今回は天候にも健康にも恵まれ事故にも遭いませんでした。たくさんの人と出会い、楽しい思い出がたくさんできました。13日間でかかったお金はちなみに約4000ペソ(約3万2000円)、思ったより安くあがりました。乗り物はモトコンチョの他、カミオネーター(ダットサンみたいな車で荷台にも人が乗ります)も楽しかったです。旅行っていろんな発見があっておもしろいです。可能な限り、知らない所に足を運びたいと思います。

☆最近のスペイン語(1)
あまり触れたくはないのですが、そう上達はしていません。が、以前よりは聞き取れるようになってきたかなあという感じです。少しでもたくさん話すことがやっぱり1番です。ある時、気になる表現を誰かが言ったりすると、すかさずそこで「今、なんて言ったの? どういう意味?」と聞いています。これは非常に大切です。恥ずかしがっては上達しませんからね・・・。

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