POCO A POCO
第5号 99年5月15日

      ドミニカ共和国 埜口 香代子

早いものでドミニカに来て間もなく、半年になります。活動期間の4ぶんの1です。まだ先は長いという気もしますが、きっとあっという間に時間は過ぎるのでしょうね?まずは近況ですが、とにかく毎日「!Hay que calor!」(暑い!)の一言です。まあこればかりは馴れるしかありません。活動の方は今月28日に学校で展示会があり、子どもたちが日頃作っている作品を出します。その準備で慌ただしい毎日を送っています。忙しいですが結構充実しています。毎週水曜日は小学校の先生をしています。私は2年生の担当ですが、とても元気すぎる?子どもたちに囲まれて、本来の活動より疲れているような気がするのはやっぱり気のせいなのでしょうか? 今回はドミニカの地方都市について書いてみようと思いまが、私が行ったところはまだ3カ所でその内、2カ所について書きます。これまた珍道中の連続でした。何があるかわからないのが旅の醍醐味かもしれませんね・・・。

☆第1弾 『LA ROMANA』(ラ・ロマーナ)  (^O^)
首都サントドミンゴからバスで、約1時間半の所に「la romana」という海の美しいリゾート都市があります。私の初めての地方デビューとなった町です。3月27日、私は他の首都隊員3人と地方デビューを果たしました。美しい海を横目に、私たちはわくわくしてバスに乗っていました。romanaの隊員に言われた降りる場所が最初、よくわからず戸惑いましたが、無事到着。店で昼御飯を食べていたら、隊員の友達が迎えに来てくれました。彼を見てビックリ! どこから見てもまるでドミニカ人のようでした。この町はドミニカをもう少しこじんまりした感じです。乗り合いタクシー(運転手を除いて6人まで乗せます)よりもモトコンチョ(バイクタクシー)が多かったのが印象的でした。彼に連れられ、他の隊員の働いている職場兼家に行きました。この町には6人の隊員がいます。先輩隊員や同期の隊員が頑張っています。この日の夜は「CASA DE CHAVON」(カサ デ チャボン)という所にある、立派な野外劇場でジャズのコンサートがありました。20:00頃から0:00頃まで4組のグループ。若手からおじさままで、なかなか素晴らしいコンサートでした。帰りはタクシーもなく、トボトボとみんなで歩いていましたが、ヒッチハイクに成功しました。総勢13名くらいいたのですが、快く乗せてくれました。次の日は1番目当ての海へ。タクシーで30分ほど走ったところに「Bayaibe」という大変美しいビーチがあります。今までに見たこともないような青く透き通った海です。あまり泳ぐ気がなくて水着を持ってきていなかった私と他の隊員も思わず、服を着たまま泳いでしまいました。もう、最高でした。絶対また行こうとみんな、言っていました。次の日は仕事があったので午後にはサントドミンゴにも帰りましたが、やっぱり首都は住み難いと痛感しました。でも、時々行くから地方はいいと思うかもしれません。まあ、これからも2年間で行けるだけいろんな町をまわりたいと思っています。 

☆第2弾 『JARABACOA』(ハラバコア)    (^-^)   
ここは私の1番のお気に入りです。でもたどり着くにはドラマがありました。今回のメンバーはやっぱり首都隊員です。私たちが行ったのは、日本でいう「ゴールデンウィーク」にあたる「セマーナ・サンタ」の時です。日本と同様、地方はどこも人でいっぱいです。そのまっただ中でバスのチケットを買っていくのですがJICAの職員に「この時期はチケットとれないよ」と言われました。私は朝の5:30に起き、チケットを買いに行きましたが、仕事の都合で午後からしか行けない隊員がいたので、その時は買えませんでした。とにかく、すっごい人だかりです。よく窒息死しなかったと思います。12:30に集まり、ある男性隊員が死にものぐるいで列びました。約1時間後、彼が握り占めていたのはグシャグシャになった3枚のチケットでした。それからはバスが来るのを待ち、3:00過ぎのバスで出発しました。3時間近くかかりました。着いたら連絡が取れるはずの隊員と連絡が取れず、親切なドミニカ人が日本人の住む家まで送ってくれました。後で隊員とは会うことが出来ました。この町には日本人の人が数名住んでいます。そのうちの1件でお世話になりました。中国人のいないこの町では「China!」と言う人もなく、みんな日本人に親切です。この町には3人の同期隊員が活動しています。緑が多く、とても日本に似ています。その上涼しくてドミニカの中でも住み易いところです。2日間、植林で国立森林学校で活動している隊員の所に泊めてもらいました。町から6Kmほど離れており、交通には不便ですが、静かでとてもいいところです。夜は蛍が至るところで乱舞し、上を見上げると今にも降ってきそうな満点の星空、日本の秋を思わせる虫の鳴き声。もし、私の任地がここだったらきっと延長してもっとここにいたいと思ったに違いありません。そのくらい大好きになりました。ロマーナと同様、いやもっとこじんまりとしているかもしれません。ここで日高さんという40年ほど前にドミニカに来られた開拓民の方がいるのですが、このお宅で「五右衛門風呂」にも入らせてもらい、実に4ヶ月ぶりの風呂でした。やっぱり日本人、風呂に浸かれるというのはいいもんですね? 日本に帰ったら絶対に温泉に行きたいと思っています。毎日、水シャワーですからね・・・。この町は苺もたくさんとれるらしく、生の苺シェークは絶品でした。帰りたくないとは思いましたが、また仕事が待っています。「絶対また来るぞ!」とみんなで誓い合い、私たちは帰路につきました。やっぱり首都隊員は日本でも一緒。空気は悪いし、人は多いし、暑いし、お金はかかるし・・・。でも、地方に行く楽しみがあるのでそれだけはよかった。

*あと『YAMASA』 (ヤマサ)という村?に行きましたが、これはこれまでにない珍道中で長くなりますので、次回にします。何たって1時間半で行けるところを6時間半かかって行ったんですから・・・。

☆近況報告
近況と言ってもそう変わりはありませんが、ドミニカは最近かなり暑くなってきました。活動は5月28日に学校の展示会があり、今それに向けて少し忙しい毎日を送っています。手工芸のアイデア、アドバイス、その他ご意見等ありましたら、埜口までよろしくお願いします。

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